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2026年01月30日

【インタビュー】kahogo. × つなこ

今回はパートナーと二人三脚で作品を作り上げている作家の つなこ さんへ作家活動のきっかけやkahogoとの出会い、今後の活動についてお話を伺いました。

【つなこ さん プロフィール】

1997年 東京生まれ。
端材に絵の具をのせたことをきっかけに木材にアクリルガッシュで絵を描き始める。

ゆるやかな線で主に花や人を描く。
リアルじゃないけどリアルな世界。

オーダーイラストや原画販売を行っています。
オーダーイラストでは、打ち合わせを重ねてあなただけの絵を描きます。

作家インタビュー /  つなこ

作家として歩み始めたきっかけを教えてください。

パートナーがDIYで出た木の端材を家に持ち帰ってきたことが、制作の始まりでした。

私はDIY自体はしませんが、その端材に何となくアクリル絵の具で絵を描いてみたのが最初です。もともと絵の具は持っていて、友人のインコを描いたり、仕事から帰った後の息抜きのような感覚で描いていました。描いた作品を並べてみると「意外といいかもしれない」と感じ、趣味として自然に続けるようになりました。

別の方の個展で出会った方が、展示会を主催されている方で、私が制作の様子や作品をInstagramに少しずつ載せていたところ、「展示してみませんか」と声をかけていただいたのが始まりでした。正直、その時は展示のやり方も分からず、不安の方が大きかったです。それでもまずはやってみようと思い、ホームセンターで木材を購入し、カットしてもらった板に枠を組み、自分で下地から整えるところから制作を始めました。木が絵の具を吸わないようにシーラーやジェッソを塗り、やすりやパテで細部を整えながら…。絵はまずiPadで線や色を決め、トレッシングペーパーを使ってアナログに落とし込み、そこから絵の具で仕上げています。手探りの連続でしたが、その過程すべてが、展示への一歩につながっていったと感じています。

作家活動の軸となるものはなんですか?

私の制作の軸にあるのは、「今の自分の感覚を正直に残すこと」です。

テーマを強く決め込むというより、その時々の気持ちや生活のリズム、心に引っかかった小さな感情をすくい取るように描いています。

そして、絵を描く時間は、できるだけ「ゆるい時間」であってほしいと思っています。

特別なことをするというより、自分が安心できる空間で、気持ちが少しずつほぐれていくような時間です。

好きな音楽を小さな音量で流したり、手元だけを照らすライトをつけたり。

作品は、自分のために描いている部分が大きいですが、同時に、誰かがふと立ち止まったり、心を預けられる場所になればいいとも思っています。

日常の中で生まれる揺らぎや余白を、そのまま受け止めること。それが、今の私の作家活動の軸です。

kahogo projectとの出会いを教えてください。

最初にkahogo projectの存在を知ったのは、初めての展示が終わった後でした。

インスタグラムか何かのサイトで「なんか面白いアートコンペやってるよ」と教えてもらって。その時は、自分が応募できるレベルなのかも分からず、正直かなり迷いました。最初に出した作品は値段の付け方も分からず、非売品にしていたほどです。それでも展示を重ねる中で、「売ってもよかったのに」という声をいただき、少しずつ向き合い方が変わっていきました。

kahogoの作家さん同士の交流会にも参加させていただいたことがありますが、もともと私はあまり交流が得意なタイプではないので、参加するかどうか本当に迷いました。行かないのは失礼かもしれないと思い、かなりギリギリまで悩んでから足を運んだのを覚えています。会場に向かうまでは怖さや緊張でドキドキしていましたが、実際に行ってみると、皆さんとても優しく、「来てよかった」と心から思いました。情報を惜しみなく共有し合い、自然と助け合う空気がありました。私にとって、そのやさしいつながりは大きな支えとなり、表現を続けていく勇気をもらえた経験でした。

個展をやってみてどうでしたか?

kahogoさんのPOPUPを通して、初めて代官山蔦屋書店で作品の展示をしたとき、正直なところ自分に一面の展示スペースをいただいているとは思っていませんでした。

何人かの作家が参加すると思っていたんです。

絵は多めに送っていましたが、実際会場に足を運んでみて、壁一面に自分の作品が並んでいる光景を見たときは、本当に感激しました。「こんな機会はもう二度とないかもしれない」と思い、思わず何枚も写真を撮りました。

展示期間中には、国内外から反響をいただきました。

台湾から来日していた方が作品を購入してくださり、後日「受験に合格して日本に戻ってきました。新居に飾る絵をお願いします」と連絡をくれたこともあります。

リルワゴンでのプチ個展や代官山蔦屋書店に何度かよんでいただき、戻ってこれる度に、作家としての勇気みたいなものをもらえています。
展示で出会った一人ひとりとのつながりが、今も続いていることが嬉しく、作品を通して人の人生の一部に関われていることを、静かに実感しています。

今後の活動について教えてください。

これからも、自分のペースを大切にしながら、制作を続けていきたいと考えています。無理に先を急ぐのではなく、日々の生活の中で感じたことや、心に残った瞬間を丁寧にすくい上げ、作品として形にしていくことを大切にしたいです。

オーダーのイラスト制作は、とても楽しい時間だと感じています。依頼してくださる方が、「こういう状況で、こんな思いがある」と背景を丁寧に伝えてくださり、あとは「自由に描いてください」と任せてくださることが多いからです。その気持ちを受け取り、絵として形にしていく過程は、押し付けられる仕事というより、誰かの想いに寄り添う感覚に近いものがあります。一枚の絵を通して、その人の時間や感情に静かに関われることが、オーダー制作のいちばんの魅力だと思っています。

【つなこ さんよりメッセージ】

一人でポソポソと描いて自分の手元だけにあるものだった作品を初めて展示に出した時、とても不安でした。

でもありがたいことに今は、あのとき目を瞑ってでも勇気を出してみて良かったなと思えています。

作品の世界は小さくゆるく、でも必要な人の所まで遠く届いたらいいなという気持ちで、これからも描き続けたいです。

【インタビュー】kahogo. × andart315

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