CONCEPT コンセプト
この作品は、Paul Éluardの詩「Bonne Justice(よい正義)」を初めて読んだ時に私の中に生まれた情景をイラストに表現しました。
詩との個人的な出会い:
大学で第二言語としてフランス語を学び、先生から本や映画をお借りしていた頃に出会ったのがポール・エリュアールの詩集でした。
その中で「Bonne Justice」を読み、大きな感銘を受けました。
以後、古本屋を探しまわって見つけた山崎栄治訳の『エリュアール詩集』は、今も私の愛読書です。
この詩の原文をネットで探し、自分の中でフランス語の響きを確かめながら、詩の世界に潜る読む時間は、私にとってとても大切なものになりました。
辛い時や理不尽な出来事に直面した時、自分に立ち返るためにこの詩を読み返します。
詩が書かれた時代は違っても、人間の法則、根源的な感情や正義に対する問いかけは変わらない—そう感じさせてくれる詩です。
憂いや悲観ではなく、ただひたすらに「それでも生きるんだ」と心静かに、寄り添う、そんな詩の持つ温もりと優しさを、イラストで表現しました。
アピールポイント:
詩の一編をイラストにしました。(元の訳解釈から訳を一部変えています)
それは人間たちのやさしい法則
水を光に
夢を現実に
そして敵を兄弟に変える
C'est la douce loi des hommes
De changer l'eau en lumière
Le rêve en réalité
Et les ennemis en frères
イラストにの詩文は全文ですが、人物の髪や服、背景に溶け込ませるように配置することで、言葉が身体に染み込むような読書体験を表現しています。
淡く幻想的な色彩とぼかしを重ねることで、読書によって広がる内面世界の静けさと深さを象徴しました。
人物のまなざしは遠くを見つめており、それは言葉が想像力を通して時間や空間を越えていく様子を暗示しています。
本との関係性:
この作品は「読む」ことが内面に何を生むのか、そしてその読書体験がどのように人の心と感性を変えていくのかをテーマにしています。本とは、ただ情報を得る道具ではなく、“言葉の旅“そのもの。その旅の一編を可視化しています。
PROFILE プロフィール
小さなころは絵や図工が大好きでいっぱい描く子どもでした。
大人になっていろいろな経験をしました。
絵を再開したばかりで作品は少ないですが、これから1作ずつ作品を描き公開していきます。
ぜひ、見に来て感想をお聞かせください!
2024年:グラフィック・アーティストICHI MASAYA氏のグラフィック・アーティスト・ギルド(GAG)に参加。働きながらグラフィック・デザインを楽しめるように。
2025年:3月GAG初のグループ展で初のグラフィック・アート作品を発表。
多くの方の温かい言葉に励まされ、絵をあきらめずに描き続けることを決意。グラフィック・デザイナーからグラフィック・アーティストを目指す。
MESSAGE メッセージ
kahogoさま、今回の公募でわたしの作品をご採用いただきありがとうございました。
はじめての公募で応募でした!
これから、わたしの想いを乗せたイラストと素晴らしいkahogoさまの石鹸が、みなさんのお近くで見ていただき、手にとって触れていただけると思うと、とてもワクワクします。
アートを身近に、みなさまの日々の暮らしに寄り添えることを心より願っています。